世界的な食糧問題の解決策として、あらゆる業界から注目されているのがスマート農業です。後継者不足などで悩む日本国内の農業従事者からも期待の声が上がっています。とはいえ、IT技術と連携させたスマート農業を導入する際には覚えておくべき注意点もあります。
その1つが「システムの導入にかかる費用」です。スマート農業で使用するシステムはかなり大がかりで、管理用ドローンなどを含めると総費用は500万円から1,000万円を超えるというケースも少なくありません。もちろん、長期的に運用していくことができれば、生産性が向上して収支はプラスとなることが見込めます。とはいえ、一時的にはかなりの出費になることを覚えておきましょう。
「ITに詳しい人材が必要」というのもスマート農業を導入する際に理解しておくべきポイントと言えるでしょう。スマート農業はいろいろなIT技術と連動しています。そのため、農業従事者がITに関する知識をある程度有していないと、システムを十分に使いこなすことができないのです。これまでのスタイルからスマート農業へとスムーズに移行するため、センサーシステムやデータを管理するアプリの使い方などを事前に学習しておく必要もあるでしょう。ただ、導入実績がそれほど多くないため、大抵は実際に使いながら徐々に慣れていくというケースは多くなっています。このように、スマート農業にはベネフィットが多い一方で、デメリットといえる部分も確かにあるのです。